社長ブログ NO.29 中古で購入した家の雨漏りが止まらない!そんな事にならない為にできる事

トーシンリフォーム代表 田中徹正

こんにちは、雨漏り110番相模原店 トーシンリフォーム 代表の田中です。

今回のコラムは、「中古の一戸建て(サイディング外壁)を購入するときに気を付けるべきこと」についてお話をさせて頂きます。

職業柄とでも言いますか、ある程度、築年数の経過した住宅を毎日のように見ています。

中には、中古で購入したが雨漏りが止まらない、修繕に大きな費用が掛かる、そもそも修繕が出来ない、などのお悩みを抱えておられる方を多く目にしてきました。

そこで、中古の一戸建てを買う場合において、良い建物の見分け方をお伝えさせて頂きます。

耐震について

ここ数十年の歴史のなかで、大きな地震を機会に、耐震基準が見直されてきました。

1981年5月(昭和56年)までは、旧耐震基準と呼ばれ、震度6以上の地震は全くの想定外でした。

1982年以降の建築の建物を選べば、震度6に対応した新耐震基準となります。

次に、2000年6月に耐震基準が見直されまして、これが基本的には現行の耐震基準です。

このことから、中古物件は2000年7月以降に建てられた建物にしておく事をお薦めします。

サイディング壁について

通気工法で施工されているか

サイディング壁は、通気工法で施工されている事が絶対条件だと考えています。

通気工法については、下記の記事をご覧ください。

現行の耐震基準に見直された2000年(平成12年)4月に品確法により、通気工法が義務付けられました。

1999年以前でも通気工法の家は多くありますが、見極めも困難ですので、2000年(平成12年)5月以降に建てられた建物かどうかという判断が宜しいかと思います。

アスベスト問題

また、サイディング壁と言えば、アスベストの問題もあります。
2004年(平成16年)8月、特例を除いてアスベストの使用が禁止されましたので、2004年9月以降のサイディング外壁にはアスベストが含まれていないという事になります。※実際には期限を過ぎても使用さていた事例も多く見ておりますが・・

しかし、サイディング外壁のアスベスト含有については、メリットとデメリットがあります。

メリット

アスベスト含有サイディングのメリットは丈夫であるという事です。

アスベストの入っていないサイディングに比べ、ここまで差があるのか・・と驚くほどに、アスベスト含有サイディングは圧倒的に頑丈です。

デメリット

デメリットは、アスベスト含有の建材を使用して建てられた建物の、修繕など行う場合に、調査や申請が必要になるケースがあったり、アスベスト含有廃材の廃棄処分に高額な費用がかかったりするなど、後々、費用面で負担がかかる可能性があります。

メリットとデメリットを天秤にかけてみると、デメリットの方が強いと感じますので、在庫していたアスベスト含有建材の使用リスクも考慮し、2005年以降に建てられた建物が良いと思います。

さらに、サイディング壁について、もう一点お伝えします。

サイディング壁の厚み

2008年(平成20年)2月に、それまで主流であった厚さが12mmのサイディング材が、JIS規格から外され、最低の厚さが14mmとなりました。

ここで特に注目したいのは、アスベストが規制された後の、2004年9月から2008年2月までの数年間は、アスベストが含有されていない12mmのサイディング材が存在していた事になります。

これは、非常に脆く、反りやすく、状態によっては塗装でのメンテナンスが不可能というような事もあり得ます。

2004年9月から2008年2月に建てられた、サイディング外壁の中古の一戸建てを購入される場合は非常に注意が必要です。

長期優良住宅の認定基準

2009年(平成21年)6月に開始された制度で、認定基準には、劣化対策、耐震性、維持管理、更新の容易性など9つの性能項目があり、構造躯体が少なくとも100年は継続使用するための措置が講じられています。

まとめ

耐震から考えるなら、2000年7月以降に建てられた物件

サイディング壁の施工方法から考えるなら、2000年5月以降に建てられた物件

サイディング壁の品質から考えるなら、2008年3月以降に建てられた物件

長期優良住宅の認定基準から考えるなら、2009年6月以降に建てられた物件

以上が建築年数を基準とした、サイディング外壁の中古一戸建ての選び方のポイントとなります。

新しければ新しいほどに、性能は良くなりますが、物件価格も高くなることが考えられますので、ご予算と、優先すべき点とを考慮されると宜しいかと思います。

物件選びの一助になれば幸いです。

最後になりましたが、中古の一戸建てを購入しようと考えで、リフォーム業者の視点から、建物の確認をしてほしいとのご要望にはお応え致します。

物件数、建物の所在地、報告書作成の有無などによって費用は変わりますが、多くの場合は15,000円~45,000円程度での対応となっております。

ご要望の方は、お気軽にお問い合わせください。

トーシンリフォーム代表 田中徹正

長文を最後までお読みいただきありがとうございました。

投稿者プロフィール

田中 徹正
田中 徹正株式会社トーシンリフォーム 代表
株式会社トーシンリフォームの代表の田中です。弊社は、塗装工事、防水工事、屋根工事を三本柱として住宅外部の改修工事をメインに行っている会社です。
小さな会社にしか出来ない、心のこもったサービスをさせて頂き、全てのお客様にご満足して頂けるよう精進いたします。

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