社長ブログ NO.15
「ノンアスベストスレートは塗る必要があるか?」

社長ブログ

トーシンリフォーム代表 田中徹正

こんにちは、雨漏り110番相模原店 トーシンリフォーム 代表の田中です。

今回のコラムは、塗装工事の技術的な考察をしていきたいと思います。

「塗る事ができる状態なら塗ることが好ましい」

塗った方がいいかどうか?という問いに対する、私なりの結論から申し上げますと、「塗る事ができる状態なら塗ることが好ましい」と考えています。

前提として、トーシンリフォームは、自社で屋根の塗装が出来ますし、自社で屋根の葺き替えが出来ます。

塗装も葺き替えも両方できるので、自社の得意な仕事に優位性を持たせるような発言はする必要がありません。

中立な意見として発信させて頂きます。

塗ることが出来ないものや状態

ノンアスベストスレートと一口に言っても何十種類もの製品があり、さらに劣化の具合は様々です。

全てが塗れるわけではありませんが、塗れる状態ならば塗ったほうが良いという事です。

逆側の視点から考えると、塗ることができないもの以外ならば、塗ったほうがいいとも言えますので、塗ることが出来ないものや状態をお伝えしたいと思います。

屋根材自体が脆すぎて塗装が不可なもの

少し例を挙げますと、

ニチハ製のパミール系のスレートは完全に塗装不可です

クボタ製の、コロニアルNEO、セイバリーNEO、ザルフ、ザルフグラッサ、この辺りも塗装が困難です。

パナソニック製では、レサス、シルバス、シンフォニー、この辺りは塗装が困難です。

珍しいところでは、ダイケンのナチュールも塗装は控えたほうが賢明です。

屋根材の形状が立体的であって、その品物が廃盤である場合

塗装工事の際には、職人が古い屋根の上を歩くわけですから、体重がかかった時に、屋根材自体が割れてしまうリスクがあります。

割れてしまうことは完全に防ぐ事が出来ませんので、割れてしまっても、部分的に交換することが出来る必要があると考えます。

少し例を挙げますと、

クボタのパラマウント、パラシェイク。

富士スレートのセラルーフ、セラウッディ。

セキスイのかわらU。

ナショナルのニューウェーブ。

この辺りを塗装する際には、割れてしまったら直せないという事を認識する必要があります

雨漏りをしている場合

屋根の雨漏りは塗装では直りませんので、屋根の塗装をしてはいけません。

上記の3点に当たらない状態のノンアスベストスレート屋根というと、コロニアルクアッド、コロニアルグラッサ、ルーガ、などが考えられます。このあたりは、強烈に劣化していない限りは塗装ができると考えられます。

ノンアスベストスレートは塗る必要があるのか?

これは、前述の通り、塗れる状態なら塗ったほうが良いです。

屋根は塗っても、雨漏りは止まりませんし、雨漏りの予防にもなりません。

私の持論ですが、スレート葺きの屋根が雨漏りをしない理由(仕組み)の、99%は防水紙によるものであると考えています。

雨漏りに対する性能の99%が防水紙なのであれば、1%の役割の屋根材(スレート等)なんて張る必要がないのではないか?

とお考えになるかもしれませんが、その考えは誤りで、屋根材は必要です。

防水紙は紫外線や風にとても弱いので、その防水紙を守る鎧のような役割を屋根材が果たすためです。

ここで、話が戻りまして、防水紙を守る鎧の為だけにある屋根材を塗る必要があるのか?

塗る必要がないと考えてしまいそうですが、やはり、ノンアスベストスレートの塗装の必要はあります。

ノンアスベストスレートは、大昔に使用されていたアスベスト含有のスレートよりも耐久性が極端に低いです。

ただでさえ弱い強度なので、塗装などのメンテナンスをしなければ、弱いスレートが、もっと弱いスレートになってしまうという事です。

ノンアスベストスレートが弱いスレートならば、弱いスレートなりに、現状の状態、現状の強度を保つ必要があるかと思います。

その強度を保つ方法が塗装工事という事です。

ノンアスベストスレートを塗装した際の数年後の亀裂問題や、減災に効果が期待できるという話題もありますが、それはまた別の機会に上げさせていただきます。

トーシンリフォーム代表 田中徹正

以上、ノンアスベストスレートは塗る必要がある、というお話でした。

長文を最後までお読みいただきありがとうございました。

投稿者プロフィール

田中 徹正
田中 徹正株式会社トーシンリフォーム 代表
株式会社トーシンリフォームの代表の田中です。弊社は、塗装工事、防水工事、屋根工事を三本柱として住宅外部の改修工事をメインに行っている会社です。
小さな会社にしか出来ない、心のこもったサービスをさせて頂き、全てのお客様にご満足して頂けるよう精進いたします。

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