屋根塗装の失敗を防ぐ!プロでも見落とすモニエル瓦「ニューシャプレ」の注意点

こんにちは。

相模原市を中心に、横浜市、町田市、八王子市まで幅広く対応!

小さい会社だからこそできるサービスを提供するトーシンリフォームです。

中古で購入した物件など、新築時の情報が少ない建物の場合、どのような部材が使われて建てられているのかがわからない事があります。

建築部材の中には、気を付けてリフォームをしなければならない物があり、間違った施工をしてしまうとトラブルを起こしてしまいます。

しっかり見極める事ができれば良いのですが、中にはプロでも見落としてしまうものがあります。

今回はそんな屋根材のひとつ「モニエル瓦」についてご説明します。

モニエル瓦とは

モニエル瓦は、オーストラリアのモニエル社が輸入販売していた「乾式コンクリート瓦」という屋根材の商品名です。

モニエル社が日本モニエル株式会社という名前で日本進出し、国内でモニエル瓦を販売しました。

日本では1970年代~1980年代頃に特に人気があり、戸建てを中心に多くの屋根に使われたので、屋根材名としてモニエル瓦が定着しました。

そんな人気のあったモニエル瓦ですが、2010年に日本モニエル株式会社は日本市場から完全撤退してしまい、国内では販売されなくなりました。

そして、現在では入手する事も困難になっています。

おしゃれなデザイン性から人気になり、耐震性や断熱性に優れ、アスベストを含んでいません。
しかし防水性がないため、スラリー層(後述)で防水性をカバーしています。

乾式コンクリート瓦とは

乾式コンクリート瓦は、着色セメントスラリー塗装とクリアー塗装が施されています。

着色セメントスラリー塗装は、無機質無着色材を1mm以上の厚さに塗布しますが、そこでできた塗膜の防水層をスラリー層と言い、塗り替え時にこのスラリー層が重要なポイントになります。

環境にもよりますが、スラリー層は15年ほどで無くなってしまうので、それまでに塗替えが必要です。

また、塗膜剥離が起こりやすいため、専用塗料での塗り替えが必須です。

※ここでは、乾式コンクリート瓦の一種であるモニエル瓦についてご説明します。

モニエル瓦の見分け方

モニエル瓦はセメント瓦と見た目が似ていますが、モニエル瓦とセメント瓦では施工方法が違いますので、まずセメント瓦なのかモニエル瓦なのか見極めなければいけません。

見極める方法は、部材の小口(上端と下端)を見るとわかります。

小口が平らでしたらセメント瓦、凸凹していたら多くの場合がモニエル瓦です。

このように簡単に見分けられると思われますが、中にはプロでも見落としてしまう種類があります。

プロでも見落としてしまうモニエル瓦「ニューシャプレ」

現在残っているモニエル瓦の種類は、主に「センチュリオン」「ホームステッド」「ニューシャプレ」の3種類です。

「センチュリオン」「ホームステッド」は、先程ご説明した小口の形状で判別できますが、「ニューシャプレ」はとても見分けるのが困難です。

ニューシャプレの小口は、センチュリオン、ホームステッドと比べて凸凹が少なく、セメント瓦と判断されてしまう事があり、間違った塗装をされて剥がれているケースが稀に存在します。

言葉や写真では知識があっても、ニューシャプレそのものを見たことが無い人には、なかなか見分けるは難しいと思います。

塗り替えで注意する事

スラリー層をしっかり取り除く

スラリー層を取り除く様子

モニエル瓦を塗り替える時には、古いスラリー層をできる限り取り除く事がとても大切です。

古く劣化したスラリー層の上から塗装をしてしまうと、古いスラリー層と一緒に塗膜が剥がれてしまいます。

また、古いスラリー層を高圧洗浄する時に汚れた水が出ますので、周囲に飛び散らないように注意が必要です。

専用の塗料を使用する

モニエル瓦には、専用の塗料を使用しなければいけません。

間違った塗料で施工してしまうと早期剥離、早期劣化などの施工不良の原因になりますので、どのような塗料を使用するのか商品名を確認し、使用できる塗料なのかご自身で調べる事もお勧めします。

トーシンリフォームでは、水谷ペイント(株)が販売している、スラリー強化プライマーを使用します。

下塗りをたっぷり塗布する

下塗り剤を塗布する時には、垂れるほどたっぷりと2回塗布する事がポイントです。

乾燥後にガムテープを張り、スラリー層が付着しないかしっかり確認します。

スラリー層が付着するようでしたら、もう一度塗布します。

そのくらいモニエル瓦の塗装は、下塗りが大切なのです。

まとめ

塗装業者に必要なポイント!

・確実に屋根材の見極めができる

・適切な塗料選びができる

・確実な施工ができる

プロなら当たり前のように思うかもしれませんが、残念ながらすべての業者ができるとは限りません。

モニエル瓦は現在では使用されていない屋根材なので、見たことが無い業者もいると思います。

ですから、見積りを依頼した時には、屋根材の選定に間違いはないか、適切な塗料を選択できているか、施工方法に間違いはないか、お客様ご自身でもしっかり確認しましょう

トーシンリフォームでは、モニエル瓦についてのご相談を受け付けております。

ご自宅の屋根がどんな種類の屋根材なのか分からなくてもかまいません。

お気軽にお問い合わせください。

投稿者プロフィール

田中 美幸
田中 美幸
事務の田中美幸です。
主婦ならではの視点を生かし、塗装工事の紹介や工事中のお困りごとや悩み、素朴な疑問などを分かりやすくお伝えできるように心がけています。

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